こうじが丘に住む、中学生のまもるは最近寝不足気味。
それというのも、最近夜の決まった時間になると、
不気味な振動音がどこからともなく聞こえてくるからだ。
困ったまもるは、中学校の小野寺先生に相談してみる。
先生はこうじが丘に伝わる古い記録を紐解いてみた。
そしてまもる達は意外な事実に息を呑む。
――その異音は200年も前から、きっかり60年毎に聞こえているというのだ!
実際に現場に訪れたまもる達が目にしたのは、
古い子守唄にあるとおりの、ねじれた松、磁性をおびたくぎ…
こうじが丘で一体何が起きているというのか?
日本沈没などで、言わずと知れた小松左京が書いたジュブナイル小説。
元は30年以上も前の小説ですが、最近挿絵もついて復刊されたようです。
ジュブナイルと言っても子供だましではありませんぞ。
オカルトっぽい話から始まって、一気に宇宙的なスケールの壮大な物語に
展開するそのストーリィは、今読んでも充分に面白い。
この書評を書くためにちょっと読もうと思ったら、
思わず最後まで読み直してしまいました。
ちなみに実はこれ、私をSFにひきずりこむきっかけとなった本です。