思い出した

ちょー怒られるってか殺されるから全部閉じで。


2027年2月16日

「アオバパニック」


年配の読者であればこの言葉を覚えているだろうか。
今から丁度20年前、2007年2月頃から2007年11月にかけて埼玉県で起こった
連続猟奇殺人事件(当時はこの扱いだった)と、その顛末について。


「お前もアオバに食わせてやろうか!」が流行語となり、徹底した緘口令のせいで
謎が謎を呼び、連日連夜マスコミが特集番組を組み、日本中が「アオバ」の見えない影に
脅えていた当時の様子を、今も鮮明に思い出す。


死者203名を出したあの悲劇的な事件は、結局のところ当時の内閣調査局・厚生労働省
防衛省(現在の自衛軍の前身)・内閣総理大臣の連名という異例の文書にまとめられ、
封印され、20年後にその封印を解くという約束のもと、謎のまま「解決」に終わった。


あれから20年がたち、2月15日付けで、まずは資料の一部が公開されたので、
今日はその一部を皆さんにご紹介する。
以下は特別広域特種災害第23号、「アオバ現象」の秘匿資料のうち、
「検体Aの手記」の一部である。

■2007年2月15日 木曜日 風が強すぎ

一人乗りのブランコが、等間隔に4つ並んでいます。
むう、何やらブランコの真下の地面が緑色だ。何か敷いてあるのかな。
近づいて足でつついてみる。あ、コンクリだ。舗装してあるんだ。

へ〜‥‥これなら雨でも水は溜まらないし、削れないし、いいんでしょうね。
むう、でも、なにやら強烈な違和感を感じたんだけど、なんだろう。
‥‥なんだ。なんだろう。わからない。

わからないけど、なにかいやだ。強烈な怖気が走った。
なにかトラウマあるのかなぁ。ま、いいや。

よくない。すっごい気になる。
でも、思い出さない方がいいような気もする。


■2007年2月16日 金曜日 オモイダシタ

昨日のブランコで感じた違和感。
思い出してしまった。

思い出さなければよかったのに。忘れていられればよかったのに。
でも、思い出してしまった。

夕暮れの公園。
揺れ続けるブランコ。
血に染まったわたしの両手。

オモイダサナケレバヨカッタノニ。
オモイダシテシマッタ。

私の周りのみなさん、ごめんなさい。
私はもう、ヒトではなくなってしまうから。
それはもう、変えようのないことだから。








でも、もう全部どうでもイイ。
いまはただ、はやくヒトの血をススリタイ。
あたたかいホネをカミクダくオトが

ヒトのニオイがわたしを

狂わせル