ばすたーず

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吹いた。
以下妄想で。
ごめんなさいごめんなさいダメいんです存在してごめんなさい。




「もう!今日という今日はもう許しません。」
リーライナはそう言うと、静かに手にした本をめくり始めた。怒っていても物腰が静かなのは、いかにも彼女らしい。
「うぇーっへっへ!また遊んでくれるのか?今度はどんなプレイだ?」
あの「手」は意に介さないどころか、無防備な彼女に近づいて触るつもりらしい。
しかし彼女は動揺を見せず、静かに目を伏せたまま、つぶやくように詠唱した。
「力ある言葉よ。集い意味をなし存在を組み上げなさい。―召還」


光も音もなく、まるでさっきからそこに居たかのように、3体の「ゴースト」が出現する。
オフィーリア、セイレンヴィイ
「手」に干渉する能力を持った彼女らの突然の出現に、流石の「手」も驚いたようだ。
リーライナの胸を揉もうとして指を曲げたまま、その場であっけにとられている。
最初に沈黙を破ったのは、ヴィイだった。


「我等、Handバスターズ!」
「・・・・」


「・・ちょっと、誰かツッコんでよ!恥ずかしいじゃない!」
ヴィイが真っ赤な顔で言うと、それが合図だったかのように皆が笑い出した。
当のヴィイはもとより、オフィーリアも、リーライナも、あのセイレンでさえ小さく笑っている。
口も無いのに器用なことに、「手」も笑っているようだ。


やがて笑いが静まると、彼女らは「手」に視線を向ける。
「流石のあなたも4人一度に相手にするのは厳しいのでは?」と、リーライナ。
「ふふふ、覚悟しなさいよねー。」ヴィイが不敵に笑う。
「特大の氷漬けにしてあげます!」オフィーリアが武器を構える。
「もう少し調査したかったのだがな、やむを得まい。」セイレンが冷静につぶやく。


「くくくく、うははは、うぇはははははぁ!5Pとはマニアックな趣向だな子猫ちゃんたち!」
4人に一度に標的にされているというのに、「手」は全く動じていないようだ。
楽しくて仕方が無いといった調子で、一人一人指を指しながら喚く。
「そっちがそうするなら、こっちもこうしよう!拘束制御術式3号、2号、1号解除!
 …あと何か台詞があったけど忘れた!見せてやろう、セクハラに限界など無いということを!」
次の瞬間、「手」の5本の指がそれぞれ分離して5つの部分になり、そしてそれぞれの部分は―
何とも気持ちの悪い事に、残りの4本の指がにょきにょきと生え、5体の完全な「手」になった。


「・・・・信じられません。」
「ちょっと!あんたプラナリアかっ!」
「・・・・え?」
「・・・これは本当に生物なのか?」


『うわーっはっはっは!遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ!セクハラ戦隊、お触りーず、爆・誕!』
目が点になっている彼女らの前で、5体の「手」が同時に喚く。
『今日はスペシャルサービス!お値段据え置きでさらにもう1回ッ!!』
5体の「手」は、それぞれがさらに同じように、5本に分離し成長し―
合計25体の「手」が彼女らを取り囲んだ。


『どうした?素晴らし過ぎて言葉も出ないか?・・・さあ、饗宴を始めようじゃないか。』
あまりのことに呆然としている彼女らに、25体の「手」がサラウンドで声をあびせる。
『イッツ・ショウ・タ―――――――――――――イムッ!!』


「きゃあああっ!なしなし!そんなの反則っ!」
「勝手に増えるな!このせっしょうなしーっ!」
「ちょ!そんなところ触るなーっ!」
「・・・緊急事態だ!4Dブラスタ使用許可を!」
「やめてくださいっ!」
「触るなめくるなつつくなーっ!!」
「もうやーっ!逃げるーっ!!」


ここはデスクトップ。今日もにぎやかな彼女たちの声がこだまする。