世界は脳の中に

戯言。



例えば悲しみを感じたとき。
それは、悲しいことがあったから悲しみを感じたんじゃないんだ、実は。
脳が悲しいと感じたから、悲しいことがあったのだ、と思うわけで。


さらに言うなら、病気や怪我で痛みを感じたときも。
その痛みは病気や怪我が与えるわけでも、どこか外にあるわけでもなく。
それは脳の中にあって、だから脳に効くクスリで痛みが消える。


不安も喜びも苦痛も歓喜も恐怖も希望も何もかも。
それは世界から与えられるものじゃなくて、実際に存在してるものじゃなくて、
自分の脳の中にあるもの。自分の脳が勝手に作り出す、幻覚のようなもの。


例えば、ここに、あるクスリがあったとする。
そのクスリを飲むと、世界はバラ色、不安も痛みも恐怖も感じられなくなる。
そしてもう二度と元には戻らない。


そのクスリを飲んだ後に見るであろうユートピアは、
はたして本当に幻覚だろうか?
その人にとってはそれが世界の全てではないのか?
クスリを飲んだ瞬間に、世界の方が一変したのであって、
自分が変わったとは思えないのではないか?


まあ、実際にそんなクスリは無いし、個体としては苦痛や恐怖が
サバイバルのための重要な信号だったりするのだろうけど。


世界をどう感じるかは自分の脳が決めてるんだから、自分の脳を変えれば
世界が変わるんだ、と思うと、ちょっと元気が出ませんか。
それともこれは狂気への第一歩かしらん。